映画「峠 最後のサムライ」 何を描くつもりだったのか

映画「峠 最後のサムライ」を観ました。
あらすじ
慶応3年(1867年)、大政奉還。260年余りに及んだ徳川幕府は終焉を迎え、諸藩は東軍と西軍に二分していく。慶応4年、鳥羽・伏見の戦いを皮切りに戊辰戦争が勃発した。越後の小藩、長岡藩の家老・河井継之助は、東軍・西軍いずれにも属さない、武装中立を目指す。戦うことが当たり前となっていた武士の時代、民の暮らしを守るために、戦争を避けようとしたのだ。だが、和平を願って臨んだ談判は決裂。継之助は徳川譜代の大名として義を貫き、西軍と砲火を交えるという決断を下す。
妻を愛し、国を想い、戦の無い世を願った継之助の、最後の戦いが始まった……。
原作は、司馬遼太郎の文庫本3冊5cmくらいの小説で、主に幕末の河合継之助という人物の生きざまを描いています。
それを2時間の映画の枠に収めようとすると、ほぼ終盤の北越戊辰戦争を描くことになるのですが、そこだけを映画化しても伝わらない作品になるのだろうなと思ってました。
元々、合戦の面白さを伝える小説でなく、人物を伝える小説なので。
実際に映画を観ますと、やはりう心配したとおりになったというか…。
それなりに河合継之助という人物を描こうとしているものの、やはり尺とかいろいろ足りていないです。
映画の尺を考えたら大胆な絞り込みが必要かと思われるのですが、映画を作れと言われてなんとかそれなりにまとめた感がします。
平均点を取りに来た映画は傑作にはならないよね…という感じですかね。
邦画「峠 最後のサムライ」 2022年
評価:★★
監督・脚本:小泉堯史
小説原作:司馬遼太郎
配給:松竹、アスミック・エース
主題歌:石川さゆり『何処(いずこ)へ』
出演:
河井継之助:役所広司
おすが:松たか子
お貞香川京子
河井代右衛門:田中泯
松蔵:永山絢斗
むつ:芳根京子
小山正太郎:坂東龍汰
川島億次郎:榎木孝明
花輪求馬:渡辺大
松平定敬:矢島健一
山本帯刀:AKIRA
徳川慶喜:東出昌大
小山良運:佐々木蔵之介
月泉和尚:井川比佐志
老人:山本學
岩村精一郎:吉岡秀隆
牧野忠恭(雪堂):仲代達矢