映画「夏への扉 -キミのいる未来へ-」 SFの古典的名作をどう扱うのか!?

2025年7月14日

映画チラシ:夏への扉 キミのいる未来へ

映画「夏への扉 -キミのいる未来へ-」を観ました。
ロバート・A・ハインライン原作の古典的名作SFの映画化です。
嫌な予感もしますが、観てみました。

あらすじ

1995年、東京。ロボット開発に従事する科学者・高倉宗一郎は、亡き父の親友だった偉大な科学者・松下の遺志を継ぐプラズマ蓄電池の完成を目前にしていた。愛猫ピートと松下の娘・璃子との穏やかな日常の中で、研究に没頭する宗一郎だったが、信頼していた共同経営者と婚約者に裏切られ、自身の会社も開発中のロボットや蓄電池もすべて奪われてしまう。さらに宗一郎は人体を冷凍保存する装置・コールドスリープに入れられ、2025年の東京で目を覚ます。

突っ込み所は多々あるものの、楽しめました。

最初はどうかなあという展開が続くのですが、夏菜の豹変モードから面白くなってきます。夏菜のキャスティングの理由がわかってよかったです。
特によかったところは、コールドスリープから目が覚めて徐々に状況が明らかになっていく過程が楽しかったです。

ただし、突っ込み所はそれなりにあり、特に技術的な部分がもう…。

1994年前後だと、Windows95前夜ということもあって、NECのPC9801のMS-DOS全盛期で、普通はCADを使うはずです。
おじいさんから教わったのはドラフター(製図画板)による手描きだというよっぽどの拘りがない限り、ドラフターはないでしょ。
ドラフターの方が、パソコン画面を見て何かやっているというよりも、図面描きという絵面を表現しやすいというのはわかりますが。

そして何よりも、主人公がタイムマシンの技術を残すために資料を作るのですが、お前の仕事は図面描きじゃなくて、時間跳躍の理論や実現方法を記すことだろう、と突っ込まずにはいられません。

ラストは、ちょっとなんだかなという感じ。

これはお勧めとは言えませんが悪くはないという感じで、気になった人は観に行ってみてはいかがでしょうか。

邦画「夏への扉 -キミのいる未来へ-」 2021年

評価:★★
監督:三木孝浩
小説原作:ロバート・A・ハインライン
脚本:菅野友恵
配給:東宝、アニプレックス
主題歌:LiSA「サプライズ」
出演:
高倉宗一郎:山崎賢人
松下璃子:清原果耶
ロボット:藤木直人
白石鈴:夏菜
松下和人:眞島秀和
坪井強太:浜野謙太
遠井教授:田口トモロヲ
佐藤みどり:高梨臨
佐藤太郎:原田泰造