映画「サトラレ TRIBUTE to a SAD GENIUS」

映画「サトラレ TRIBUTE to a SAD GENIUS」を試写会で観ました。

設定から、最初はサトラレの特性によるコミカルなトラブルシーンを描き、最後はサトラレの存在の悲しさを描くんだろうなと思っていたら、ほぼそのまんまでした。
最後は、ハッピーエンドだったのですが。

感動的なシーンは結構引き込まれるのですが、拘りが足りず要所要所で安直さを感じるところが残念でした。
まあ、結構無茶な設定を映画にするのだから仕方がないのかも知れません。

政府の命令で2人で無人島に行くシーンがあり、そこでサトラレ1号と 出会うのですが、鈴木京香の役がサトラレの存在について考え直すきっかけとだけしか描かれていない。

政府の命令である以上、その出会いは意図的であったはずなのに。
その辺にもっと深いテーマを描く余地があるのですが、あれだけで終わらせてしまったのは残念でなりません。

この映画のTVCMは、主人公が涙を流すシーンが使われていますが、あれはまずいんじゃないかと思います。
実は狙って、涙の意味を誤解させているのかも知れませんが。

邦画「サトラレ TRIBUTE to a SAD GENIUS」 2001年

監督:本広克行
漫画原作:佐藤マコト
配給:東宝
出演:
里見健一:安藤政信
小松洋子:鈴木京香
川上めぐみ:内山理名
白木重文:松重豊
岡持勝則:小木茂光
青木順也:田中要次
国光博一:小野武彦
東隆之:寺尾聡
里見キヨ:八千草薫