アニメ映画「アリスとテレスのまぼろし工場」 大人版プペル!?

アニメ映画「アリスとテレスのまぼろし工場」を劇場で観ました。
「あの日見た花の名前を僕たちは知らない」「心が叫びたがっているんだ」で有名な岡本麿里監督作品です。

今までは、人間関係を中心とした地味感動作品だったのですが、今回はSF的ファンタジーの入った世界です。

「製鉄所の爆発事故によって全ての出口を閉ざされ、時まで止まってしまった町。いつか元に戻れるように「何も変えてはいけない」というルールができた。変化を禁じられた住民たちは、鬱屈とした日々を過ごしている。…」

この公式に書かれた粗筋が、冒頭で今一つ伝わってこないことが、壁になります。
・ブルマー
・自己確認票
など、表現はされているものの、なんとなくしか伝わってこないこの世界観を受け入れるのに、最初の大きな壁があります。

また、世界設定にそれらしい理屈の裏付けがないので、そこでも引っ掛かります。
その辺が、作者のご都合主義的にも映ってしまいます。

そして、やっぱり話の方向性が「あの日見た花の名前を僕たちは知らない」「心が叫びたがっているんだ」と同様な気がします。

実験的な舞台設定が面白いものの、もう少し練りこんで欲しいとも思えます。
この辺の屋台骨がしっかりしてくると、いろいろ説得力や世界観が違って見えてきて、ファン層も広がると思います。

アニメ邦画「アリスとテレスのまぼろし工場」 2023年

監督・脚本:岡田麿里
制作:MAPPA
キャラクタ:石井百合子
声の出演:
菊入正宗:榎木淳弥
佐上睦実:上田麗奈
五実:久野美咲
笹倉大輔:八代拓
新田篤史:畠中祐
仙波康成:小林大紀
園部裕子:齋藤彩夏
希原陽菜:河瀬茉希
安見玲奈:藤井ゆきよ
佐上衛:佐藤せつじ
菊入時宗:林遣都
菊入昭宗:瀬戸康史