アニメ映画「HELLOW WORLD」 (バレあり)演出の狙いが透けて見えるのが気になった

アニメ映画「HELLOW WORLD」を劇場で観ました。
自分の好きそうな世界観と、「この世界はラスト1秒でひっくり返る」というフレーズにかなり嫌な予感を感じながら。
あらすじ
2027年、京都。内気な男子高校生・直実の前に、10年後の自分だという人物・ナオミが現れる。ナオミによると、直実はクラスメイトの瑠璃と結ばれるが、その後彼女は事故で命を落としてしまうのだという。直実は瑠璃を救うため、大人になった自分自身とバディを組んで未来を変えようと奔走する。しかしその中で、瑠璃に迫る運命やナオミの真の目的、そしてこの現実世界に隠された秘密を知り……。
世界設定も悪くないです。
ただ、この世界がデータ化された記憶の世界というところから、なんでもありができる以上ちゃんと設定を作りこんでほしいなと思ってました。
システム監査のパトロールが人型をしているところは、主人公らと追いかけっこや格闘するのに丁度いいし、ラスト際でそれらが合体して巨大生物のようになるのも叶わない力を象徴しているようです。
でも、システム監査をそのように力のバランスで描くこと自体違うような気がすします。
そして、ラスト1秒の件。
夢オチともとらえられないようなあの表現では、何か世界観の作り込みから逃げたのかとも思えてしまいます。
夢オチなら、今まで上げた「何かが違う」が、ノーカウントになってしまいますし。
システムを修復した結果だとは思うけれど、せめてあの新しい世界が、システム的には連続した世界であることを表現してほしかったです。
スピード感や映像表現は素晴らしいんですけれど。
アニメ映画「HELLOW WORLD」 2019年
評価:★★
監督:伊藤智彦
小説原作:野崎まど
脚本:野崎まど
配給:東宝
アニメ制作:グラフィニカ
主題歌:Official髭男dism「イエスタデイ」
出演:
堅書直実:北村匠海
カタガキナオミ:松坂桃李
一行瑠璃:浜辺美波
勘解由小路三鈴:福原遥
徐依依:寿美菜子
カラス:釘宮理恵
千古恒久(教授):子安武人