アニメ映画「HELLOW WORLD」 (バレあり)演出の狙いが透けて見えるのが気になった

アニメ映画「HELLOW WORLD」観ました。
自分の好きそうな世界観と、「この世界はラスト1秒でひっくり返る」というフレーズにかなり嫌な予感を感じながら。

世界設定も悪くない。
ただ、この世界がデータ化された記憶の世界というところから、なんでもありができる以上ちゃんと設定を作りこんでほしいなと思ってました。

システム監査のパトロールが人型をしているところは、主人公らと追いかけっこや格闘するのに丁度いいし、ラスト際でそれらが合体して巨大生物のようになるのも叶わない力を象徴している。

でも、システム監査をそのように力のバランスで描くこと自体違うような気がする。

そして、ラスト1秒の件。

夢オチともとらえられないようなあの表現では、何か世界観の作り込みから逃げたのかとも思えてしまった。
夢オチなら、今まで上げた「何かが違う」が、ノーカウントになるし。

システムを修復した結果だとは思うけれど、せめてあの新しい世界が、システム的には連続した世界であることを表現してほしかった。

スピード感や映像表現は素晴らしいんだけれどね。

アニメ映画「HELLOW WORLD」 2019年

監督:伊藤智彦  原作小説:野崎まど
声の出演:
堅書直実:北村匠海
カタガキナオミ:松坂桃李
一行瑠璃:浜辺美波
勘解由小路三鈴:福原遥
徐依依:寿美菜子
カラス:釘宮理恵
千古恒久(教授):子安武人